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HOME>>メンタルヘルス最前線>> 精神病院についてパート2

第25回  精神病院について パート2

前回は精神病院の中の様子などについてお話しました。
今回はいったいどのような人が精神病院に入院するか説明したいと思います。

まずもっとも多いのが統合失調症とよばれるものです。これについては「統合失調症とは」のパートで説明しました。

具体的には妄想(誰かが自分を狙っている、など)が突然出現して、不安と恐怖で夜が眠れなかったり、妄想のため何回も警察に相談しにいったりするのです。中には「近所に住んでいる人がぐるになって自分を狙っている、みんな恐ろしい組織のメンバーだ」などと思い込んで、自宅に閉じこもってしまうこともあります。 とてもびっくりするような音がでる警報機を設置して近所迷惑になることもあります。そのときは家族の方から病院に相談があり「入院させてほしい」とお願いがあります。

しかし問題は本人が「自分は病気じゃない」と思っているため、病院へなかなか行きたがらないことも多いです。
そのときはどうするのでしょうか?

そのときは家族や親戚の人たちを集めて力ずくで車にのせて病院まで運んでいきます。説得して病院にいくこともありますが、基本的に「病気である」とは思っていないため抵抗するのです。病院で医師が病気であることを確かめ強制入院となるのです。

しかし中には家族や親戚との関係がうすい患者さんもいます。年をとった親が一人で子供の面倒をみていることもあります。そのときはとても力づくではつれていくことはできません。そういう場合に代わりに患者さんを病院へ連れて行ってくれる業者があるのです。民間救急隊とよばれる業者です。

みなさんも名前をお聞きになったことがあると思いますが、彼らは何も精神科だけの仕事をしているわけではありません。別の病気の患者さんを輸送することもあります。体の病気で入院していて、退院することになったけれども、タクシーなどの普通の車に乗ることが難しいときなどに民間救急隊に頼むことがあります。 彼らは正規の資格をもった救急隊ではないため、ちゃんとした救急処置などはできないことが多いですが、頑強で力があって、お年寄りなど軽がると運んでしまいます。車は救急車のように中にベッドがあって、横になったまま運ぶこともできます。料金はもちろん高めで、都内を移動するのでも9千円から1万円かかります。

こんな民間救急隊の男性スタッフが3から4人そろって患者さんを迎えにいきます。患者さんは何事かとおもってびっくりしますが、頑強な男たちに囲まれておとなしくせざるを得ません。そのまま救急車の中に運ばれて、病院へ搬送することになります。

上記のような入院を強制入院といいます。

多くの場合は保護者の同意が必要になってきます。
それに対して自分の意志で入院するものを任意入院といいます。
女性でうつ病になって少し休養したいとか、統合失調症などでも病気であるとの自覚がある人は任意入院することになります。

強制入院で入院したときは患者さんももちろん入院には納得していません。「なんで入院させるんだ」と興奮して病院スタッフに対して抵抗します。女性もそうですが、若い男性などが抵抗するとかなり力があるため、抑えるのに苦労します。そのため精神病院には必ず力のある男性職員を何人か配置しています。

入院してからも強制入院のときは多くは閉鎖病棟とよばれる外にはでられない病棟に入れられます。
閉鎖病棟といってもしっかりベッドや食堂もあり、見た目は一般の病棟とはかわりません。
しかし自分の意志で病棟の外にでることはできないのです。うつ病などで自殺念慮がある人は閉鎖病棟にいれられます。そうでないとちょっとした隙に病院を抜け出して首をつって死のうとしたり、電車に飛び込んだりしてしまうからです。患者さんにとってはつらいですが、患者さんを守るためには仕様がないのです。

入院のときより激しい抵抗をしめす患者さんは時には隔離拘束が必要になったりします。

隔離は隔離室とよばれる鉄格子がかかった個室のことで、部屋のなかにトイレがあり、とても殺風景なものです。事故を防ぐために余分なものは一切置いてないのです。

拘束とは体をベルトでベッドに縛りつけ、点滴による治療を行うことです。患者さんの中には薬はもちろんのこと、食事も拒否する場合もあり、そういうときに行います。 患者さんにとってはとてもつらいですが、しっかり食事や薬が服用できるようになると拘束をはずして一般の部屋で過ごしてもらうことになります。

さて精神病院がどんなところか想像できたでしょうか。また機会があったら病院の中のエピソードなどお話したいと思います。

堀江賢治

投稿日:2006年7月27日

 

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