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HOME>>メンタルヘルス最前線>>うつ病とは

第14回 うつ病とは

「うつっぽくなった」「うつでつらい」などよく「うつ」という言葉を耳にすることは多いと思います。
このうつ病とは正式には大うつ病性障害(major depressive disorder)といいます。

以下にしめす症状のうち少なくとも5つが2週間つづけばうつ病と診断されます。

  1. 抑うつ気分
  2. 興味や喜びの減退
  3. 著しい体重減少または増加
  4. 不眠または睡眠過多
  5. 精神運動性の焦燥または制止
  6. 易疲労性、または気分の減退
  7. 無価値観、または罪責感
  8. 思考力や集中力の減退
  9. 反復的な自殺念慮

5番の「精神運動性の焦燥または制止」はいてもたってもいられない気持ちになったり、その反対に一日中何もしたくなくじっとしる状態のことです。 7番は「自分は価値が無い人間だ」とおもったり、「自分はまわりに迷惑をかけているのではないか」と罪の意識にくるしむ状態のことをあらわしています。

この不安定な社会でうつ病は大変おおくみられるようになっています。
皆さんもいくつか心当たりがあるかもしれません。アメリカでもうつ病は深刻な問題となっており、
約20%とものアメリカ国民が抗うつ剤をなんらかの形で服用しているといいます。
実際のうつ病の患者さんはこの倍はいるといわれています。

有名人ではイギリスの首相チャーチル(Churchill, 1874-1965)がうつ病であったことがしられています。
芸能人では俳優の竹脇無我高島忠夫がうつ病であったことをテレビで公表しています。

うつ病の原因はいろいろあります。家族や親しい人との別れや、引越し(引越しうつ)
また会社で昇進したのをきっかけにうつ病になることもあります(昇進うつ)
また女性では更年期になってうつ病が発症することがあります。
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少するためです。
最近の研究では男性も更年期があるといわれています。
男性は40代より男性ホルモンであるテストステロンが減少することがわかっています。
このホルモンの減少とうつ病が関連しているといわれています。

うつ病の深刻な問題は自殺です。自殺の原因はいろいろですが、自殺に関連した死亡のうち
実に70%がうつ病に関係しているといわれています。自殺の危険因子としては次のことがいわれています。

  1. 性別では男性
  2. 不利なライフイベント
  3. 自殺企図の既往歴
  4. 入院
  5. 退院後6から12ヶ月間
  6. アルコールや他の薬物の乱用

うつ病はこのように実に深刻な病気です。患者さんは「生きているのがつらく死にたい」と思いながらも 周りに相談できる人がいず苦しんでいます。 たとえ家族がいてもなかなか本人の苦しみは分かりにくいものです。
うつ病は治療可能な病気です。そのときはすぐに病院にかかりましょう。

うつ病の患者さんは体のホルモンや免疫にも影響をあたえます。 体の免疫をよわめ、身体的にも病気にかかりやすくなってしまいます。 ストレスを感じるとあがるコルチゾルというホルモンがあります。
これは体の副腎という腎臓の上にある親指大の臓器で作られるものですが、 健常者は睡眠時はストレスが低下するため、コルチゾル値も低下することがわかっています。 しかしうつ病の人は一日中その値が高いことがわかっています。
つまり一日中やすまる暇がなくストレスと戦っているのです。

うつ病の治療は様々な薬が開発され研究もすすんできました。
次回はどんな治療法があるか、副作用などの問題点について解説していきたいと思います。

 

 

 

 

 

堀江賢治

 

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