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薬の剤形について8 注射剤【注射剤】 あらゆる剤形の中でも、一般家庭に一番縁が薄いのがこの注射剤。糖尿病用のインシュリンなどの特殊例をのぞくと、注射を目にするのは病院か、予防接種の会場くらいなのではないかと思います。 病院へ行くとわかると、注射をされると思って嫌がるお子さんも結構多いのでは? かくいう私も幼少時、「注射しないから」と騙されて、しっかり注射されてきたいや〜な思い出があります(笑) また、線の細い女性などは、「血管が出ないわねぇ」などとナースに言われて、注射するまでに時間がかかった経験をされた方もいらっしゃるでしょう。 多かれ少なかれ、痛みを伴う注射ですが、何のために注射をするのでしょう? そのメリットは? 普段は目にすることのない注射剤のあれこれについてお話ししていきましょう。 〈注射剤とは?〉 薬を薬液にして、経皮的に体内に注入する方法を用いる剤形 〈注射剤を用いるとき〉 では、どんなときに注射剤は使われるのでしょう? ・消化管で分解されたり、肝臓の代謝作用を受けやすい薬の場合 ・速やかな作用を得たいとき ・経口投与が困難・不可能なとき ・安定した血中濃度を得たい場合 ・胃腸障害を起こしやすい薬剤の場合 〈注射剤のメリット〉 ・効果が他の剤形に比べて早く得られる ・直接循環血に入る静脈注射は、確実に作用が得られ、吸収度も極めて高い ・吸収が良いため、投与量が少なくて済む 〈注射剤のデメリット〉 ・注射をする際に技術が必要 ・滅菌処理などの前処理が必要 ・痛みや、皮膚の損傷を伴う ・作用時間が短い ・副作用が起きやすい ・アナフィラキシーショックが起きる可能性がある ・患者さんに避けられる。特に、小児の場合、恐怖から激しい拒否反応を示されることが多い。 〈注射剤の分類〉 注射剤は、薬液の種類による分類と、適応による分類があります。 ・種類による分類
・適応による分類
・動脈内注射 動脈内に直接針を穿刺する方法と、動脈内にカテーテルを留置し、持続的又は完結的に薬剤を注入する方法があります。 ・静脈内注射 腕や手の甲を見ると、黒っぽく見える血管がありますね。これが静脈です。静脈内注射は、直接静脈内に注射する方法で、最も早く効果が現れるため、救急時の緊急処置にも使われます。 ・点滴静脈注射 大量の薬が必要なときや、長時間、血中濃度を保つことが必要な場合、静脈内に一定の速度で持続的に注射する方法です。一般的には「点滴」といえばこの方法を指します。 風邪が悪化して栄養失調を起こしたときや、急性アルコール中毒の水分補給など、栄養補給などの目的で使われます。 入院時は繰り返し点滴が行われるので、ナースの腕の見せ所でもあります。いつもより点滴の時間が長く感じられたり、針を刺している腕の痛みが強い場合は、液漏れを起こしている可能性が高いので、我慢せずに、気づいたらすぐナースを呼びましょう。 ・中心静脈注射 身体の内部にある静脈は、表面にある静脈よりも血管が太く、血流も多いのです。これを中心静脈といい、中心静脈注射は、表面の静脈から注射すると痛みや炎症を起こすような薬を投与するときに使用します。 高カロリー輸液法と呼ばれる、経口での栄養摂取が困難なときの栄養維持・改善などに使われます。 ・心腔内注射 肘前腕部、または大腿鼠径部からカテーテルを注入して行う選択的新造血管造影法の時に、造影剤をカテーテルを通して注入する方法です。 ・皮内注射 皮膚のすぐ下に注射する方法です。ツベルクリン反応、アレルゲンテストなどの、診断の目的に主として使われます。 皮内注射では、注射後に皮膚を揉むと薬液が広がってしまったり、下の方まで行ってしまい、正しい判断ができなくなることがあるので、揉まないように注意しましょう。 ・皮下注射 皮膚と筋肉の間にある皮下組織に薬を注射する方法です。薬は皮下組織の毛細血管から全身にいきわたります。毛細血管を通すため、効き目が遅く、効果が持続するのが特徴です。予防注射のワクチンや、患者さん自身で行うことのできるインシュリンの注射などが皮下注射です。 ・筋肉内注射 筋肉内に注射する方法です。皮下注射よりも吸収が早く、注射後に軽く揉むことで、早く薬をしみこませることができます。よく知られているのはバリウムを用いた消化管検査でのブスコパンの注射ですね。30台を過ぎると、ほとんど人が経験済みなのではないでしょうか。 かなり痛みを感じるのと、その後のバリウムを全部飲み干すのが大変なので患者さんには敬遠される検査ですが、胃潰瘍などの早期発見に有用なので、頑張って受けるようにしてくださいね。 ・脊髄腔内注射、硬膜外腔内注射 麻酔・麻薬などで脊髄神経を遮断するために用いられる方法です。
真宮里沙 投稿日:2007年8月2日 |
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